作業主任者を置く必要がある事業場
労働安全衛生法第14条は、労働災害を防ぐための管理が必要な作業について、事業者が作業主任者を選任するよう定めています。施行令第6条第6号は、その作業のひとつとして、木材加工用機械を5台以上持つ事業場で行う、その機械による作業を挙げています。対象の機械は丸のこ盤、帯のこ盤、かんな盤、面取り盤、ルーターに限られ、携帯用のものは除かれます。自動送材車式帯のこ盤が含まれる場合は3台以上で対象になります。
労働安全衛生規則第129条により、事業者はこの作業について、木材加工用機械作業主任者技能講習を修了した人の中から作業主任者を選任しなければなりません。
作業主任者の職務
労働安全衛生規則第130条は、木材加工用機械作業主任者に行わせる職務を次の4つと定めています。
- 木材加工用機械を取り扱う作業を直接指揮すること
- 木材加工用機械とその安全装置を点検すること
- 機械や安全装置に異常を認めたとき、直ちに必要な措置をとること
- 作業中、治具、工具等の使用状況を監視すること
技能講習の受講資格
労働安全衛生規則別表第六は、この技能講習の受講資格を「木材加工用機械による作業に三年以上従事した経験を有する者」と「その他厚生労働大臣が定める者」としています。東京労働局と愛知労働局の受講資格一覧も同じ内容です。
木材加工用機械作業主任者技能講習規程第1条は、厚生労働大臣が定める人として、製材機械整備科、木造建築科、木工科などの指定の職業訓練を修了し、その後2年以上木材加工用機械作業の業務に従事した人などを挙げています。実務経験だけで受講する場合は3年、指定の訓練を修了している場合は修了後2年が目安になります。
講習の科目・時間と免除
講習は学科のみで、規程第3条が科目と時間を定めています。
| 講習科目 | 主な範囲 | 時間 |
|---|---|---|
| 作業に係る機械、その安全装置等の種類、構造及び機能に関する知識 | 木材加工用機械、安全装置、搬送機械装置、自動送材装置 | 6時間 |
| 作業に係る機械、その安全装置等の保守点検に関する知識 | 保守点検、作業環境の整備 | 2時間 |
| 作業の方法に関する知識 | 治具と手工具の種類と活用方法、安全作業一般、作業標準 | 5時間 |
| 関係法令 | 法、施行令、規則の関係条項 | 2時間 |
合計15時間で、おおむね100人以内を1単位として行います。最後に、講習科目について筆記試験または口述試験による修了試験があります。
規程第4条により、指定の職業訓練の修了者、機械木工・家具製作・建具製作・建築大工の1級または2級の技能検定に合格した人(職種により選択した作業の条件があります)、指定の職種の職業訓練指導員免許を持つ人などは、機械の知識、保守点検、作業の方法の3科目が免除されます。林業・木材製造業労働災害防止協会が行う製材安全士に関する講習の修了者は、機械等の種類、構造及び機能に関する知識の科目が免除されます。
選任後の学び直し
東京労働局の安全衛生教育一覧には、木材加工用機械作業主任者能力向上教育(定期または随時、7時間)が載っています。選任されてから年数がたった人が、機械や法令の変化を確認する機会として利用できます。
受講前の確認事項
当サイトの提案:まず、事業場にある丸のこ盤、帯のこ盤、かんな盤、面取り盤、ルーター(携帯用を除く)の台数を数え、自動送材車式帯のこ盤の有無も確認して、作業主任者の選任が必要かを判断してください。次に、受講予定者の実務経験年数と、職業訓練や技能検定の経歴を整理します。免除科目がある場合は、免除に使う修了証や合格証書の写しを用意したうえで、登録教習機関に受講日程と受講料を問い合わせると手続きが早く進みます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。