検定の実施状況について
旧記事は、ペットの心肺蘇生や気道異物への対応を学ぶ民間の検定として「ペットBLS検定」を紹介し、難易度や学習期間、知識問題と実技で構成されることが多いといった説明をしていました。当編集部は2026年10月4日時点で、この名称の検定を実施する団体の公式サイト、試験要項、受験料の案内を確認できませんでした。旧記事自体も実施団体を示していなかったため、難易度・学習期間・試験形式・独学での合否についての記述はすべて取り下げます。
BLSは一次救命処置を指す言葉で、人の救命分野で広く使われています。ペット向けの応急手当講習は複数の民間団体や事業者が開いていますが、名称や内容、修了証の扱いは主催者ごとに異なります。似た名前の講習を同じ検定とみなさないよう注意が必要です。
法律上の線引き
獣医師法第17条は、獣医師でなければ、牛・馬・めん羊・山羊・豚・犬・猫・鶏・うずらなどの飼育動物の診療を業務としてはならないと定めています。民間の検定や講習で応急手当の手順を学んでも、診療を業として行えるようになるわけではありません。講習で学ぶのは、動物病院に連絡・搬送するまでの間に飼い主や預かり手ができる対応であり、その後の判断は獣医師に委ねることになります。
飼い主の側にも法律上の努力義務があります。動物の愛護及び管理に関する法律第7条は、動物の所有者や占有者に対し、種類や習性に応じて適正に飼養・保管して動物の健康と安全を保つこと、動物に起因する感染症について正しい知識を持ち予防に注意を払うこと、逸走を防ぐ措置を講じることなどを求めています。応急手当を学ぶことは、こうした日常の健康管理を補うものと位置づけると、講習で何を身につけるべきかが整理しやすくなります。
ペットシッターやペットホテルとして動物を預かる仕事をする場合は、動物の愛護及び管理に関する法律にもとづく第一種動物取扱業(保管)の登録が必要です。環境省の解説では、ペットホテル業者や動物を預かる美容業者、ペットのシッターが「保管」の例に挙げられ、動物の飼養施設がないシッター業も規制の対象です。応急手当の知識は預かり業務に役立ちますが、民間資格の取得で登録が不要になることはありません。
申込前に確かめたいこと
- 実施団体の正式名称・所在地・連絡先と、講習を監修する獣医師の有無
- 試験が筆記のみか、実技の確認があるか。実技の場合の会場や方法
- 受験料・講習料・認定料の内訳と、再受験の扱い
- 認定証の有効期間と、更新講習の有無
- 対象動物(犬・猫のほかに含まれるか)と、教材の改訂時期
学び方の考え方
当サイトの提案:ペットの急変に備えたい人は、まずかかりつけの動物病院に、夜間・休日に連絡できる救急病院の連絡先と、受診前に家庭でしてよいこと・避けるべきことを聞いておくと、すぐに役立ちます。そのうえで講習や検定を選ぶ場合は、主催団体の名称と監修者が明示され、実技を対面で確認してもらえるものを優先すると、手順の誤りに気づきやすくなります。預かり業を始める予定がある人は、資格選びと同時に、事業所を置く自治体の動物愛護担当窓口で第一種動物取扱業の登録要件を確認してください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。