移動式クレーン運転士免許が必要な業務
移動式クレーン運転士は、労働安全衛生法第61条の就業制限に基づく国家資格の免許です。公益財団法人安全衛生技術試験協会は、つり上げ荷重が5トン以上のトラッククレーン、ラフテレーンクレーン、クローラクレーン、フローティングクレーンなどを運転するために必要な資格と説明しています。
クレーン等安全規則では、つり上げ荷重の大きさによって必要な資格が変わります。道路上を走行させる運転は、この就業制限の対象から除かれています。
| つり上げ荷重 | 運転に必要な資格・教育 |
|---|---|
| 5トン以上 | 移動式クレーン運転士免許 |
| 1トン以上5トン未満 | 移動式クレーン運転士免許、または小型移動式クレーン運転技能講習の修了 |
| 1トン未満 | 事業者が行う特別教育 |
荷にワイヤロープを掛け外しする玉掛けの業務は、運転とは別の資格です。つり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの玉掛けには、玉掛け技能講習の修了などが必要になります。
試験の内容と合格基準
受験資格の制限はありません。申請時に本人確認証明書を添付します。学科試験は13時30分から16時までの2時間30分で、次の4科目から出題されます。
| 学科の科目 | 出題数と配点 |
|---|---|
| 移動式クレーンに関する知識 | 10問・30点 |
| 原動機及び電気に関する知識 | 10問・30点 |
| 関係法令 | 10問・20点 |
| 移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 | 10問・20点 |
学科は科目ごとの得点が40%以上で、合計が60%以上なら合格です。実技試験は移動式クレーンの運転と、運転のための合図の2つで、減点の合計が40点以下なら合格です。実技試験を受けられるのは、学科試験に合格して引き続き受験する人か、学科試験の全部免除を受ける人です。
科目の免除もあります。移動式クレーン運転実技教習を修了して1年以内の人は実技試験が全部免除され、学科試験だけを受けます。学科試験に合格して1年以内の人は学科が全部免除されます。クレーン・デリック運転士免許や揚貨装置運転士免許を持つ人は学科の力学と実技の合図が、床上操作式クレーン運転技能講習、小型移動式クレーン運転技能講習、玉掛け技能講習の修了者は実技の合図が免除されます。
2026年度の試験日と手数料
2026年度(令和8年4月〜令和9年3月)の試験日は、5月21日、7月3日、9月2日、11月4日、2027年1月15日、3月11日です。北海道・東北・関東(市原)・中部・中国四国・九州の各センターは6回とも実施します。近畿センターは5月・11月・1月、近畿センター大阪試験場は7月・9月・3月で、関東センター東京試験場では実施しません。確認日の2026年10月3日時点で残っているのは11月4日、1月15日、3月11日です。
試験手数料は学科試験が8,800円、学科合格者や学科免除者が受ける実技試験が14,000円です。オンライン申請は試験日の2か月前から14日前まで、書面の郵送申請は第1希望日の2か月前から14日前の消印まで受け付けます。受付期間中でも定員に達すると締め切られます。受験票の発行後は、試験日の変更も手数料の返還もできません。
合格後の免許申請
合格すると免許試験合格通知書が届きます。これに免許申請書と必要書類を添え、東京労働局免許証発行センターへ免許申請をします。この手続きをしないと免許証は交付されません。クレーン等安全規則では満18歳に満たない人は免許を受けられないため、18歳になってから申請します。
クレーン等安全規則第229条は、学科試験に合格して1年以内に移動式クレーン運転実技教習を修了した人にも免許を与えると定めています。実技を協会の試験で受けるか、教習で修了するかは、申請前に決めておく必要があります。
申し込む前の確認
当サイトの提案:まず、運転する予定のクレーンのつり上げ荷重を勤務先で確認してください。5トン未満の機種だけを扱うなら、小型移動式クレーン運転技能講習で足りる場合があります。5トン以上を扱う場合は、次に実技を協会の試験で受けるか、実技教習を修了して学科だけを受けるかを決め、その後で受験するセンターと試験日を選んでください。玉掛けを自分で行う現場なら、玉掛け技能講習の受講時期もあわせて計画しておくと手戻りが少なくなります。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。