日商マスターとはどんな認定か
日商マスターは、IT分野の指導者の資質向上を目的に、日本商工会議所が1992年度に始めた認定制度です。2025年度の募集要項では、企業のデジタル人材育成に貢献できる指導力と実績をあわせ持つ人を認定すると説明しています。求める人材の例として、企業実務を踏まえたデジタル人材育成の指導ができる人や、企業の人材育成ニーズに応える研修インストラクターが挙げられ、近年の日商検定の指導歴があることが望ましいとされています。
この認定は、日商簿記検定のような筆記試験で商業簿記や工業簿記を解く試験とは仕組みが違います。合否は、これまでの指導実績をまとめたレポートと面接で判断されます。日本商工会議所によると、2025年12月現在の登録者数は全国で57名です。
認定に必要な5つの要件
日商マスターに認定されるには、次の5つをすべて満たす必要があります。
- 日商PCプロフェッショナル認定証を取得していること
- 日本商工会議所が指定する集合研修に参加すること
- 日商簿記初級以上、日商原価計算初級、電子会計実務検定3級以上のいずれかを取得すること
- 第1次試験として指導実績リスト・レポートを提出し、一定基準以上の評価を得ること
- 第2次試験の面接で認定要件を満たしていると評価されること
日商PCプロフェッショナル認定証は、日商PC検定の文書作成、データ活用、プレゼン資料作成の3試験すべてで2級以上に合格した人が申請すると交付され、交付手数料は無料です。簿記などの資格は第1次試験の終了時までに取得している必要があり、期間が短いため事前の取得が勧められています。
2025年度の日程と費用
2025年度の流れは次のとおりでした。集合研修は年1回、東京で行われます。
- 2025年12月16日:集合研修(日本商工会議所 芝大門事務所、参加費11,000円、定員20名)
- 2026年1月中旬:第1次試験のレポート提出締切
- 1月下旬:第1次試験の合否発表
- 2月中旬:第2次試験(面接、東京)
- 2月下旬:第2次試験の合否発表
2025年度の集合研修のテーマは「生成AI活用時代に求められるデジタル人材育成のための教育技法」で、表現技法、企業実務に即した指導法、集合研修と個別研修での指導法、グループワークや個人発表による教育実習が予定されていました。受講には、研修日までに日商PCプロフェッショナル認定証を取得(申請)していることが求められ、研修後に認定試験を申し込む予定のない人は参加できません。
第2次試験の受験料は、第1次試験分を含めて10,480円(税込)です。面接は日本商工会議所が指定する日時に行われ、1人あたり約30分です。集合研修を受けた年度を含む3年間は、簿記等の資格取得、第1次試験、第2次試験の案内が届きます。2026年10月3日時点で、日本商工会議所のページに2026年度の新規募集の案内は掲載されていませんでした。2025年度は12月1日に募集が公表されています。
認定後の登録と更新
第2次試験に合格すると日商マスターに認定され、登録料33,500円(税込)を納めます。認定期間は3年で、2025年度の合格者は2026年4月1日から2029年3月31日まで「日商マスター」の称号を使えます。認定期間中は集合研修に無料で招待されます。資格は3年ごとの更新制で、更新要件を満たし登録料を納めると継続できます。
応募を考えている人へ
当サイトの提案:まず日商PC検定3分野の2級以上がそろっているかを確認し、そろっていれば日商PCプロフェッショナル認定証を早めに申請してください。次に、日商簿記初級など会計系の要件を秋までに取得しておくと、年明けのレポート締切に追われずに済みます。レポートでは研修の目的、受講者のニーズ、工夫した点、結果と評価が問われるので、日頃の研修ごとに受講者アンケートや到達度の記録を残しておくと書きやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。