和裁検定試験の概要と実施団体
和裁検定試験は、長着の仕立てをはじめとする実技と基礎知識を通して、和裁に必要な技能を総合的に評価する検定です。主催は一般社団法人全国和裁着装団体連合会と東京商工会議所の共催です。連合会の沿革によると、昭和34年に東京商工会議所へ和裁検定制度の採用を陳情して実施が決まり、令和4年9月からは東京商工会議所との共同主催で行われています。
旧版の記事では実施団体を公益社団法人全国和裁連合会としていましたが、現在の受験案内を出しているのは一般社団法人全国和裁着装団体連合会です。民間の検定で、国家資格ではありません。
級と試験科目、合格基準
級は1級から4級までで、習熟度に応じて受験できます。1級から3級は実技、部分縫い、筆記の3科目、4級は実技と筆記の2科目です。合格基準は全級共通で、各科目とも100点満点の70点以上です。実技は未完成や入針があると失格になり、部分縫いは該当作品だけが不採点になります。すべての科目に合格すると資格取得となります。
一部の科目だけ合格した場合は科目別合格となり、その級の合格科目は次回以降免除されます。有効期限はありません。国家検定の和裁技能検定1級・2級の合格者は、同じ級の実技が免除されます。
第69回の日程と受験料
2026年度の第69回は、1級・2級が9月19日と20日、3級・4級が9月19日に東京都内の4会場で行われました。申込期間は6月25日から7月10日の消印有効で、郵送のみの受付でした。合格発表は10月1日発送の予定で、受験者全員に成績通知書兼科目別合格証明書が届き、合格者には合格証書が送られます。
| 級 | 全科目受験 | 2科目受験 | 1科目受験 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 16,500円 | 14,300円 | 11,000円 |
| 2級 | 14,300円 | 12,100円 | 8,800円 |
| 3級 | 11,000円 | 8,800円 | 6,600円 |
| 4級 | 5,500円 | なし | 4,400円 |
受験料を払い込んだ後の変更や取り消し、返金、次回への振り替えはできません。前年の第68回の合格率は、1級33.3%、2級35.0%、3級68.4%、4級68.9%で、科目別合格者は含まれていません。
国家検定の和裁技能士との違い
和裁には、職業能力開発促進法に基づく国家検定の和裁技能検定もあります。こちらは都道府県職業能力開発協会が実施し、合格者は和裁技能士と名乗れます。厚生労働省の試験基準では1級・2級・3級があり、実技は採寸、裁断、手縫いまたはミシン縫いによる縫製、仕上げです。令和8年度は後期の実施職種一覧に1・2級と3級の和服製作作業が掲載されています。本記事の和裁検定試験とは別の制度なので、履歴書には正式名称で書き分けてください。
当サイトの提案:次回の受験を考えている人は、連合会のホームページで2027年度の受験案内が出たら、申込期間と郵送のみの受付かどうかを最初に確認してください。初めての人は4級か3級から受け、科目別合格の仕組みを使って苦手な科目を翌年に回す計画も立てられます。和裁を仕事にする予定なら、国家検定の和裁技能検定の受検資格も都道府県職業能力開発協会で確かめ、両方の日程を並べて準備すると効率よく進められます。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。