全国心理業連合会はどんな団体か
一般社団法人全国心理業連合会(略称は全心連)は、産業・災害対策・福祉などの分野で働く心理カウンセラーや、カウンセリングやメンタルトレーニングのサービスを提供する企業・団体によって、2010年12月に発足した団体です。全心連は自らを日本で初めての心理カウンセラーの業界団体と説明しています。
全心連が設立の背景として挙げているのは、心理カウンセラーの分野に任意の資格が数多くあり、団体やスクールごとに基準がばらばらだったことです。そこで有志が集まり、心理カウンセラーの共通の認定基準として「プロフェッショナル心理カウンセラー」を定めました。現在、有資格者の活動支援は一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会に移され、全心連は主に資格の発行を担っています。
主な活動内容
2026年度の受験要綱によると、全心連の活動は、心理カウンセラーの資質向上、プロフェッショナル心理カウンセラーとストレスチェックコンサルタントの資格発行、不適切な基準や表現を行う企業・団体への是正勧告、被災地支援などのボランティア、国や自治体からの受託事業の5つです。東日本大震災後には「チームジャパン300」として2022年3月まで被災地で心のケアのボランティアを続け、2022年5月からはウクライナ避難民向けの交流センターを運営しています。2018年と2019年には厚生労働省からSNS相談事業を受託したと記載されています。
全心連が発行する資格
中心となる資格はプロフェッショナル心理カウンセラーで、上級と一般の2段階があります。受験するには、全心連が審査して定めた認定教育機関で履修カリキュラム(一般246時間、上級は内訳合計1,282時間)を修了し、推薦状を受ける必要があります。2026年4月1日時点の認定教育機関一覧には11機関が掲載されています。
このほか、准プロフェッショナル心理カウンセラーという資格があります。全心連はこれを、カウンセリングは行わず、身近な人の話を聴いて支えるための最低限の知識を持つ水準と定義しています。試験日は実施する機関ごとに設定され、公式ページでは多くが調整中と表示されています。ストレスチェックコンサルタントは、50人以上の従業員がいる事業場に義務づけられたストレスチェック制度の運用を支える人向けの資格で、3日間の講習と試験で取得できると案内されています。
2026年度の試験日程と費用
プロフェッショナル心理カウンセラー試験は年2回で、上級と一般は同じ日に行われます。2026年度第32回は一次試験が9月6日に終わり、二次試験が11月1日、最終発表が12月3日です。次の第33回は、願書受付が2027年1月4日から2月5日まで、一次試験が3月7日、二次試験が5月2日の予定です。試験は在宅のオンラインで、一次は多肢選択50問の筆記(上級は小論文も)、二次はロールプレイと口頭試問です。
受験料は38,500円(税込)で、ほかに決済手数料1,000円(税別)がかかります。合格後は全心連への資格申請料19,800円と、プロフェッショナル心理カウンセラー協会への会員登録28,000円が必要で、3年ごとの更新制度があります。
国家資格との関係と活用の注意点
全心連の資格はいずれも国の法律に基づかない民間資格です。心理職の国家資格は公認心理師で、公認心理師法は、公認心理師でない人が「心理師」という文字を含む名称を使うことを禁じています。全心連は自らの資格を心理師の国家資格の議論で検討されるべきものと説明していますが、2026年10月4日時点で国家資格として扱われているわけではありません。
当サイトの提案:全心連の資格を検討する人は、まず目的に合う資格を選んでください。身近な人の相談役を目指すなら准プロフェッショナル心理カウンセラー、企業のストレスチェック対応ならストレスチェックコンサルタント、カウンセラーとして有料で相談を受けたいならプロフェッショナル心理カウンセラーが対象になります。そのうえで認定教育機関に受講料と所要期間を問い合わせ、受験料・申請料・会員登録料・更新費用を合わせた総額で比較すると判断しやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。