資格ができた背景
海洋・港湾構造物維持管理士は、一般財団法人沿岸技術研究センターが認定する資格です。センターは、高度経済成長期に建設された海洋・港湾構造物の多くで老朽化が進み、維持・改良・更新費の増大が見込まれると説明しています。波浪や潮流の影響を受ける厳しい環境の構造物を維持管理するには、点検診断や維持工事に高い知識を持つ技術者の確保と育成が必要です。
国土交通省は2007年3月に省令を改正し、港湾の施設を予防保全型の考え方で計画的に維持管理する仕組みを整えました。告示では、維持管理計画の策定や実施にあたり、点検診断や維持工事などに専門的な知識と技術を持つ人の意見を聴くことが定められています。センターはこれを受けて、維持管理計画の策定、点検、実施で指導的な役割を担う技術者を認定する制度を創設しました。対象は航路・泊地などの水域施設、防波堤・護岸などの外郭施設、岸壁・桟橋などの係留施設、臨港交通施設を含む港湾施設などです。センターは、維持管理士を国土交通省登録資格と案内しています。
受験資格
次のいずれかに当てはまる人が受験できます。
- 海洋・港湾構造物の調査、設計、工事、管理に関する業務(研究・開発を含む)に通算7年以上の実務経験がある人。大学院での実績は算入できません
- 技術士(建設部門)または1級土木施工管理技士の資格を持つ人
- 土木学会認定の特別上級・上級土木技術者、コンクリート診断士、土木鋼構造診断士、コンクリート構造診断士、RCCM、海洋・港湾構造物設計士のいずれかを持つ人
試験の内容と2026年度の日程
試験は択一式50分と記述式180分です。出題範囲は両方とも、海洋・港湾構造物とその維持管理全般、関係法令、構造物の変状、技術者倫理、点検診断の計画・実施・判定、総合評価、維持工事と改良工事の計画・設計・実施に関する知識と技術です。過去問題はセンターのホームページで公開されています。
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| 試験日 | 11月8日 択一式13時から、記述式14時20分から |
| 会場 | 東京、大阪、福岡、札幌 |
| 受付期間 | 8月3日から9月11日まで(受付終了) |
| 受験料 | 11,000円(税込) |
受験料の振込と受験願書・経歴書の提出は、申込後に通知される方法で行います。受験票は10月上旬に郵送される予定です。席に限りがあるため、申込状況によっては締切日より前に受付を終える場合があるとセンターは案内しています。
合格後の登録と更新
試験に合格した人は、申請して登録することで海洋・港湾構造物維持管理士の称号を得ます。資格の有効期間は5年間で、更新にはセンターが定めるCPD単位の基準を満たして申請します。2026年度の更新申請期間は9月28日から12月18日までです。センターは維持管理業務の専門技術者を育てるため、海洋・港湾構造物基礎講座講習会も開いています。
2026年度の更新対象は、資格有効期限が2027年3月末までで2022年4月1日または2023年4月1日に交付を受けた人と、有効期限が2026年3月末までで2021年4月1日に交付を受けた人です。申請は資格更新申請書と証明写真データを電子メールで提出する方法で始めます。期間内に申請すれば、2027年3月末までに資格者証が送られます。
受験を考える人へ
当サイトの提案:技術士(建設部門)やRCCMなど指定資格を持っている人は、その資格で受験資格を満たせます。資格がない人は、港湾・海洋分野の実務を年ごとに書き出し、大学院期間を除いて7年に届くかを確認してください。申込は8月上旬から始まり、席がなくなると早めに締め切られることがあるため、受付開始直後に申し込める準備をしておくと確実です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。