ビオトープ管理士とは
ビオトープ管理士は、公益財団法人日本生態系協会が運営する資格です。ビオトープは地域の野生の生きものが生息・生育する空間を指すドイツ語で、資格の公式サイトは、自然の保全・再生を任せられる技術者を認定するものと説明しています。協会によると、資格は環境省・国土交通省・農林水産省などの中央省庁や地方自治体で、入札条件や評価の対象として使われています。
資格には、都市計画や農村計画など広域的な地域計画のプランナー向けの「ビオトープ計画管理士」と、設計・施工にあたる現場技術者向けの「ビオトープ施工管理士」の2部門があり、それぞれ1級と2級に分かれます。1級ビオトープ計画管理士と1級ビオトープ施工管理士は、国土交通省登録資格(「建設環境」の「調査」業務の管理技術者)に登録されています。資格の更新制度はありませんが、自己研鑽を記録する「ビオトープ管理士継続教育」の制度があります。
試験の内容
筆記試験は年1回、全国一斉に行われるため、1回の試験で受けられるのは4種類(級×部門)のうち1つだけです。
| 級 | 試験の構成(通常受験) |
|---|---|
| 1級 | 午前は択一問題50問(共通科目30問:生態学・ビオトープ論・環境関連法 各10問、専門科目20問)。午後は記述問題4問と小論文1問。筆記試験の合格者に、翌年1月に都内で口述試験(1人約15分) |
| 2級 | 筆記試験のみ。午前に択一問題50問(1級と同じ科目構成)と小論文1問 |
別の部門をすでに取得している人の「他部門受験」では共通科目が免除され、2級では一部免除認定校の学生・卒業生向けの受験区分もあります。受験の手引きに載っている2025年度(令和7年度)の合格率は、1級が約33%、2級が約52%です。
受験資格と令和8年度の日程・手数料
2級には受験資格がありません。1級は次のいずれかの実務経験が必要です。4年制大学卒業後7年以上、大学院卒業後5年以上、短大・専門学校・高専卒業後9年以上、高校卒業後11年以上、技術士(建設・農業・森林・水産・環境の5部門)または1級土木・1級造園施工管理技士の取得後4年以上、2級ビオトープ管理士または2級土木・2級造園施工管理技士の取得後7年以上、学歴・資格によらない場合は14年以上です。実務には地域計画や土木・造園工事の設計・施工、野生生物の調査や自然環境の保全活動、教育機関やNGOでの継続的な指導などが含まれ、申込時に実務経験証明書を提出します。
| 項目 | 令和8年度 |
|---|---|
| 申込受付 | 6月1日〜9月14日(消印有効)。受付は終了 |
| 筆記試験 | 11月1日(日)。全国の会場(受験票は10月9日発送) |
| 結果発送 | 12月24日(1級は筆記の合否と口述試験の案内、2級は合否と認証書) |
| 1級口述試験 | 2027年1月16日。合否と認証書の発送は2月22日 |
| 受験手数料(税込) | 1級11,300円(筆記試験合格者の再受験は5,100円)、2級7,200円 |
学習資料
協会は2級受験や基礎固めのための公式テキストとして『改訂版 ビオトープ管理士資格試験 公式テキスト』を案内しています。過去3年度分の試験問題は、入会金・年会費とも無料の「エコネット会員」に登録すると会員ページから入手できます。協会は択一問題5科目の要点を解説するオンラインセミナー(受講料21,000円)も開いています。
受験前の確認と当サイトの提案
当サイトの提案:実務経験がまだ少ない人は、まず2級のどちらの部門を受けるかを、普段の仕事が計画寄りか施工寄りかで決めてください。1級を目指す人は、受験資格の7つの条件のどれで申請するかを決め、卒業証明書や資格証明書、勤務先による実務経験証明書をそろえられるかを確認します。次の令和9年度試験に向けては、公式テキストを読んだうえでエコネット会員に登録して過去問を解き、1級の場合は記述問題と小論文を時間を計って書いてみる順に準備すると、出題形式に慣れやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。