猟銃等製造事業者とは
猟銃等製造事業者は、武器等製造法第17条第1項の許可を受けた者を指します(同法第18条)。個人が試験で取得する資格とは違い、事業者が工場や事業場ごとに受ける製造事業の許可です。旧記事は銃を所持する人向けの講習考査を説明していましたが、それは銃を持つための手続で、この記事で扱う製造事業の許可とは制度が別です。
同法の「猟銃等」は、猟銃、捕鯨砲、もり銃、と殺銃、空気銃(金属性弾丸を発射するもので、圧縮ガスを使うものを含む)の5種類です。軍用の銃砲などの「武器」は経済産業大臣の許可、猟銃等は都道府県知事の許可と、所管が分かれています。岡山県の案内でも、猟銃等の製造許可や販売許可の窓口は県の消防保安課、武器の製造許可は中国経済産業局と整理されています。
許可が必要な範囲
猟銃等の製造の事業を行おうとする者は、工場または事業場ごとに、製造する猟銃等の種類を定めて、所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けます。猟銃等の製造(修理を除く)は、試験的な製造で知事の許可を受けた場合を除き、猟銃等製造事業者しか行えません。修理だけの事業であっても、第17条の許可を受けずに猟銃等の修理の事業を行うと罰則の対象になります。
猟銃等製造事業者が自分の工場や事業場で、自ら製造した猟銃等を販売する場合は、販売事業の許可(第19条)は不要です。店舗で他社製品を販売する場合は、店舗ごとに販売事業の許可が要ります。
愛知県の審査基準と申請書類
愛知県は、猟銃等の保管設備について次の要件を審査基準としています。管理上支障がない場所にあること、金属製ロッカーなど堅固で確実に施錠できる収納設備か、くさり等で猟銃等を堅固に固定し施錠できる設備であること、保管数量に応じた収容能力があること、容易に持ち運べないこと、非常の際に外部へ通報できる装置を備えていることです。あわせて、申請者が武器等製造法第5条第1項第5号の欠格事由に当たらないことが求められます。
申請書類は、許可申請書、法人の登記簿謄本と定款の写し、役員全員の欠格事由非該当証明書、建築確認通知書の写し、土地の登記簿謄本または土地使用承諾書、製造事業計画書、案内図、工場の図面と配置図、保管設備の構造図、警報装置等の設置図と配線図、設備・工具一覧表、従業員名簿などです。提出部数は1部で、申請手数料は91,000円です。愛知県では収入証紙または窓口のキャッシュレス決済で納付します。手数料や様式は都道府県ごとに定められるため、所在地の県で確認が必要です。
許可後の義務
猟銃等製造事業者は、業務のために所持する猟銃等を、正当な理由がある場合を除き、要件を備えた設備に施錠して保管しなければなりません。その設備に、保管する猟銃等に適合する実包、空包、金属性弾丸を一緒に保管することは禁止されています。製造する猟銃等の種類の変更や工場の移転には知事の許可が必要で、事業を廃止したときは届け出ます。帳簿の記載、知事への報告、立入検査への対応、猟銃等の紛失・盗難時の警察官等への届出も義務です。
申請を検討する事業者へ
当サイトの提案:最初に、製造または修理する品目が猟銃等の5種類のどれに当たるかを整理し、工場所在地の都道府県の担当課に申請書の様式と手数料を確認してください。次に、保管設備の構造図と警報装置の配線図を、審査基準の各項目と照らし合わせながら作成します。役員の欠格事由の確認や土地の権利関係の書類は取得に時間がかかるため、設備工事と並行して準備するとよいでしょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。