中学校の教員になるために必要なもの
文部科学省は、学校の教員になるには教員免許状の取得と、教員としての採用の両方が必要だと説明しています。教育職員免許法第3条は、教員は各相当の免許状を持つ者でなければならないと定めています。中学校の場合は、中学校教諭の免許状がこれに当たります。この記事のタイトルの「中学校教員」は職業の名前で、資格としては中学校教諭免許状を指します。
中学校の普通免許状は教科ごとに授与されます。法律が定める教科は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業、職業指導、職業実習、外国語、宗教です。外国語は英語、ドイツ語、フランス語などの言語ごとに分かれます。免許状を持たない教科は、原則として担当できません。
普通免許状の区分と単位
教育職員免許法の別表第一によると、中学校教諭の普通免許状には次の3区分があります。文部科学省は、区分によって指導できる範囲に違いはないとしています。
| 区分 | 必要な学位 | 教科及び教職に関する科目の最低単位数 |
|---|---|---|
| 専修免許状 | 修士 | 83単位 |
| 一種免許状 | 学士 | 59単位 |
| 二種免許状 | 短期大学士 | 35単位 |
文部科学省のQ&Aでは、一種免許状を取る場合、教科及び教職に関する科目と、施行規則第66条の6に定める科目を合わせて67単位以上の修得が一般的だとしています。小学校と中学校の免許状を取る人は、7日間以上の介護等体験も必要です。単位を修得して卒業したら、都道府県教育委員会に授与を申請します。大学がまとめて申請する場合もあります。
大学卒業後に目指す場合
文部科学省が実施する教員資格認定試験は、令和8年度は幼稚園、小学校、高等学校(情報)の3種類だけです。中学校の免許状を取る認定試験はないため、社会人が目指す場合も、教職課程のある大学や通信制大学で必要な単位を修得するのが基本になります。すでに他校種の免許状を持つ現職教員は、在職年数と追加の単位で別の免許状を取る仕組みがあり、詳細は勤務先の都道府県教育委員会が案内しています。
現職教員が上位の免許状を取る例として、文部科学省のQ&Aは、小学校で3年以上勤務した教員が大学院などで15単位を修得して一種から専修免許状を取る方法を紹介しています。また教育職員免許法附則第2項により、ある教科の免許状を持つ教員を採用できないときは、校長と教員の申請にもとづき、1年以内に限って免許状のない教科を担任する許可を都道府県教育委員会が出せる仕組みもあります。あくまで例外的な措置です。
専門的な知識や経験を持つ社会人を、学校側の推薦にもとづく教育職員検定で採用するための特別免許状もあります。これは個人が自分で申請して取る普通免許状とは性格が異なります。
教員免許更新制は令和4年7月1日に発展的に解消されました。同日以降に授与される免許状と、同日時点で有効だった免許状には有効期限がありません。それより前に失効した免許状は自動で有効に戻らず、都道府県教育委員会への再授与申請が必要です。
採用選考の流れ
公立中学校の常勤教員になるには、免許状を取得済みか取得見込みの状態で、都道府県・指定都市教育委員会の教員採用選考試験に合格します。文部科学省のQ&Aによると、3〜4月に募集要項の配布、5〜8月に1次・2次試験、9〜10月に合格発表と採用内定、翌年4月1日に採用という日程の県市が多く見られます。1次試験では一般教養や教職教養、教科専門の筆記が行われるのが一般的です。私立中学校は学校法人ごとに採用を行います。期限付きの常勤講師や非常勤講師として働く道もあります。
当サイトの提案:最初に担当したい教科を一つ決め、その教科の中学校の教職課程がある大学を文部科学省の一覧で確かめてください。大学をすでに卒業している人は、出身大学から単位修得証明書を取り寄せ、住んでいる都道府県の教育委員会に不足単位を相談すると、何を履修すればよいかが具体的に分かります。志望する県市が決まったら、その年度の募集要項で出願期間と特別選考の有無を3月から4月に確認しましょう。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。