検定の目的と合格によって変わること
下水道の設計、工事の監督管理、維持管理は、下水道法第22条により、学歴に応じた一定の実務経験を持つ人に行わせなければなりません。下水道管理者は事業を進めるうえで有資格者を確保する必要があり、下水道技術検定は有資格者を早く確保する目的で作られた制度です。主催は日本下水道事業団で、検定の事務は同事業団の研修センターが担っています。日本下水道協会が主催するという説明は誤りです。
合格すると、下水道法第22条の資格に必要な実務経験年数を短縮する特例が認められます。事業団の資料では、下水道工学を履修していない大学の土木工学科卒業者が計画設計の有資格者になるには関連インフラを含めた実務経験が6年以上必要ですが、第1種に合格すると学歴によらず3年に短縮できる例が示されています。第3種に合格し所定の実務経験を持つ人は、下水道処理施設維持管理業者登録規程に基づく「下水道処理施設管理技士」として登録できます。令和7年度までの技術検定の合格者は69,228人です。
第1種から第3種の区分と試験科目
| 区分 | 対象となる技術 | 試験科目 | 方法 |
|---|---|---|---|
| 第1種 | 下水道の計画設計 | 下水道計画、下水道設計、施工管理法、下水処理、法規 | 多肢選択式と記述式 |
| 第2種 | 実施設計と工事の監督管理 | 下水道設計、施工管理法、下水処理、法規 | 多肢選択式 |
| 第3種 | 処理施設・ポンプ施設の維持管理 | 下水処理、工場排水、運転管理、安全管理、法規 | 多肢選択式 |
同じ日に下水道管理技術認定試験(管路施設)も行われます。こちらは管路施設の維持管理技術を対象とする別の試験で、科目は工場排水、維持管理、安全管理、法規です。
日本下水道管路管理業協会が行う下水道管路管理技士試験のうち総合技士と主任技士の部門では、認定試験(管路施設)または技術検定第1種から第3種のいずれかの合格が受験資格の一つです。平成15年度まで行われていた認定試験(処理施設)は第3種技術検定に一本化されており、現在は処理施設の維持管理を目指す人も第3種を受けます。
第52回の日程・会場・手数料
第52回は令和8年11月8日(日)に、札幌市、仙台市、東京都、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、那覇市の10会場で行われます。試験時間は第1種が9時から16時、第2種が9時から12時15分、第3種が13時15分から16時30分です。午前の第2種と午後の第3種、午前の管路施設と午後の第3種は重ねて申し込めますが、終日行う第1種はほかの区分と併願できません。
| 区分 | 検定手数料 | システム利用料 | 合計(税込) |
|---|---|---|---|
| 第1種 | 12,300円 | 528円 | 12,828円 |
| 第2種・第3種・認定試験 | 9,200円 | 528円 | 9,728円 |
受験資格に制限はなく、学歴や実務経験がなくても受験できます。申込みは事業団のホームページからのウェブ申請だけで、書面では受け付けていません。令和8年度の受付期間は6月15日から7月31日まででした。申込時には本人確認用の写真データを登録し、納付した手数料は理由を問わず返還されません。合格発表は第2種・第3種と認定試験が12月16日、記述式がある第1種は令和9年2月3日です。
次回に向けた準備
当サイトの提案:最初に、自分の業務が計画設計、実施設計と工事監督、維持管理のどれに当たるかを考え、受ける種別を決めてください。処理場の運転管理に携わる人は第3種、管路の維持管理が中心の人は認定試験(管路施設)と第3種の同日受験も選べます。令和8年度の申込期間は6月15日から7月31日までだったので、次回も春ごろから事業団の受験案内の公開を確認し、写真データを先に用意しておくと申込で慌てずに済みます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。