ホームインスペクターとJSHIの資格試験
ホームインスペクション(住宅診断)は、住宅の劣化状況や不具合の有無、改修すべき箇所とその時期、おおよその費用を見きわめて助言する業務です。屋根、外壁、室内、小屋裏、床下、設備などを目視で調べるのが基本とされています。「ホームインスペクター」はこの業務を行う人の一般的な呼び名で、名称そのものを定めた国家資格はありません。
この記事で扱うのは、特定非営利活動法人日本ホームインスペクターズ協会(JSHI)の「JSHI公認ホームインスペクター(住宅診断士)資格試験」です。協会は2008年に任意団体として設立され、2009年にNPO法人として登記されました。旧記事は一般社団法人と書いていましたが、協会の概要ページの記載は特定非営利活動法人です。資格試験は2009年から行われています。
2026年度の試験日程と受験料
2026年度からCBT方式に変わり、年4回受験できるようになりました。全国のテストセンターから会場を選び、期間中の希望日に受験します。直近の第34回の要領は次のとおりです。
| 項目 | 2026年度第34回 |
|---|---|
| 申込期間 | 2026年10月1日から12月11日まで。CBT-Solutionsのサイトからインターネットで申込 |
| 試験期間 | 2026年12月1日から12月14日までの14日間から選択。試験時間90分 |
| 受験料 | 15,000円(税込) |
| 合格発表 | 2026年12月21日13時。協会サイトで合格者を発表し、合否と得点を郵送で通知 |
受験資格は、年齢、学歴、取得資格を問いません。同じ開催回を複数回受けることはできませんが、同じ年度の別の回を受けることはできます。受験票は郵送されません。
出題内容と合格基準
試験は50問の4肢択一です。建築分野がおおむね15問で、木造在来工法住宅を中心に二級建築士試験・木造建築士試験程度の基礎知識が問われます。診断分野はおおむね25問で、劣化の判断や調査、診断方法、報告書作成の知識が中心です。不動産分野と倫理分野が各おおむね5問で、住宅の売買取引の知識と、ホームインスペクションに必要な倫理観やコンプライアンスが出題されます。
合格には、総合得点が合格点以上で、かつ分野別の得点が基準点以上であることが必要です。協会の公表では、第32回は受験者82人のうち34人が合格し、合格率は41%、合格点は50点中37点でした。第31回は受験者177人、合格者63人、合格率32%でした。
合格後の入会登録と会費
試験に合格しただけでは、JSHI公認ホームインスペクターを名乗れません。協会の目的に賛同し、認定会員として入会登録することが必要です。認定会員には、協会サイトの検索ページに情報を載せて専用の賠償責任保険に団体加入する実務登録者と、それらを利用しない実務未登録者の2種類があります。
入会金は初回のみ13,000円で、年会費は実務登録者22,000円、実務未登録者12,000円です。認定会員は1年ごとに有料のeラーニングによる更新講習を受講して修了するよう求められており、受講料は3,300円です。成年被後見人や破産者で復権を得ない人など、協会が定める欠格事由に当たる人は入会できません。
受験前に確認したいこと
当サイトの提案:まず、合格後に住宅診断の業務をするのか、知識の習得が目的なのかを決めてください。業務をする場合は実務登録者の年会費22,000円と毎年の更新講習を含めた費用を見込む必要があります。次に、建築分野の配点が15点、診断分野が25点あることを踏まえ、協会が販売している過去問題集で分野別の基準点を超えられるかを確かめます。CBT会場は日によって空き状況が違うので、申込期限の12月11日より前に希望日を予約しておくと安心です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。