海技従事者という言葉が指す範囲
海技従事者は、船舶職員に必要な免許を持つ人をまとめて呼ぶ言葉として使われてきました。現在の船舶職員及び小型船舶操縦者法の定義規定では、第4条の海技免許を受けた人を「海技士」、第23条の2の操縦免許を受けた人を「小型船舶操縦士」と呼びます。現行法の資格名として受験・申請するのは、このどちらかです。
同法でいう船舶職員は、船長、航海士、機関長、機関士、通信長、通信士の職務を行う人です。小型船舶の船長は「小型船舶操縦者」として別に扱われます。小型船舶とは総トン数20トン未満の船舶などをいい、一人で操縦する構造で長さ24メートル未満のプレジャーボートなどは、20トン以上でも小型船舶に含まれます。
海技士の免許区分と取得の流れ
大型船舶(20トン以上)に船舶職員として乗り組むには、海技士の免許が必要です。免許の区分は、海技士(航海)1〜6級、海技士(機関)1〜6級、海技士(通信)1〜3級、海技士(電子通信)1〜4級です。必要な級は、航行する区域や船の大きさなどで決まります。
海技免許を受けるには、海技士国家試験に合格し、資格に応じた登録海技免許講習を修了する必要があります。免許の申請は、試験に合格した日から1年以内に行います。試験は筆記試験、身体検査、口述試験で構成され、身体検査と口述試験を受けるには筆記試験の合格が必要です。
海技士国家試験の受験資格と日程
海技士国家試験は年4回、4月・7月・10月・2月に各地方運輸局などで行われます。受験には資格ごとに定められた乗船履歴が必要で、15歳以降の履歴であること、試験開始期日前15年以内の履歴であること、そのうち5年以内の履歴が1日以上あることなどの条件があります。
北海道運輸局の2026年度の日程では、次の2月定期の試験開始期日が2027年2月1日で、申請受付は2026年12月23日から2027年1月18日です。申請先や日程は運輸局ごとに案内されます。
近畿運輸局が示す手数料表では、筆記試験の手数料は六級海技士が2,400円、一級・二級海技士が7,200円です。このほかに身体検査870円と、級ごとの口述試験手数料がかかります。
小型船舶操縦士の免許区分
モーターボートなどの船長になるには一級または二級、水上オートバイには特殊の小型船舶操縦免許が必要です。一級・二級の免許では水上オートバイは操縦できません。旅客船や遊漁船など人を運ぶ小型船舶の船長には、試験合格に加えて所定の講習の受講が必要です。長さ3メートル未満で出力1.5キロワット未満など、すべての要件を満たすボートは免許が不要です。
どちらの免許を目指すか決める手順
当サイトの提案:まず、乗りたい船の総トン数と用途を確認し、海技士と小型船舶操縦士のどちらが必要かを決めてください。仕事で20トン以上の船に乗る場合は、必要な級と乗船履歴の条件を船会社や管轄の地方運輸局に確認します。レジャーや20トン未満の業務船であれば、小型船舶操縦士の区分を比べて選ぶと、受験準備を始めやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。