農業集落排水計画設計士とは
農業集落排水施設は、農村地域の生活排水を集めて処理する施設です。一般社団法人地域環境資源センター(JARUS)は、この施設の計画と設計の技術水準を高め、専門技術者を育成・確保する目的で、平成3年度から農業集落排水計画設計士試験を行っています。試験は登録制度と一体になっていて、合格者はセンターの名簿に登録されます。
センターの公表では、これまでの受験者3,734名に対して合格者は1,142名で、合格率は30.6%です。2026年3月末時点で228名が農業集落排水計画設計士として登録されています。登録者の氏名や所属を載せた名簿は毎年作成され、センターのホームページで公表されています。
受験資格
| 区分 | 学歴 | 指定業務の経験期間 |
|---|---|---|
| 学歴と経験 | 大学で指定学科を卒業 | 卒業後2年以上 |
| 学歴と経験 | 短大・高専・旧専門学校で指定学科を卒業 | 卒業後3年以上 |
| 学歴と経験 | 高校・旧中学校で指定学科を卒業 | 卒業後4年以上 |
| 経験のみ | 問わない | 5年以上 |
| 免状所有者 | 問わない | 浄化槽管理士または浄化槽設備士の免状があれば不要 |
指定学科は農業土木学、土木工学、衛生工学またはこれに準ずる学科です。指定業務は農業集落排水施設等の計画、設計または維持管理に関する業務で、2026年度は6月末時点で期間を計算します。令和4年度の試験から、必要年数が各区分で1年短くなり、下水道や浄化槽の業務経験、維持管理の業務経験も通算できるように緩和されました。夜間部の在学中の業務は経験期間に算入されません。
2026年度試験の内容
2026年度の試験は11月1日(日)に、東京都港区新橋の農業土木会館で行われます。受付期間は7月6日から9月7日までで、すでに締め切られています。受験票は9月30日までに送付され、合格者の発表は12月21日(月)です。受験手数料は22,000円で、申込受理後は返却されません。
午前は多枝選択式50題を3時間、午後は記述式4題を2時間15分で解きます。出題科目は次の7つで、受験案内が参考として示す最近の出題数を添えています。
- 農村地域の水質保全概論:選択3〜5題、記述1題
- 関係法令(環境基本法、浄化槽法、水質汚濁防止法、土地改良法など):選択5〜6題
- 農業集落排水施設の計画の技術と理論:選択8〜12題、記述1題
- 農業集落排水施設の設計の技術と理論:選択20〜22題、記述1題
- 農業集落排水施設の施工管理:選択3〜5題
- 農業集落排水施設の維持管理:選択4〜6題、記述1題
- 農業集落排水施設のストックマネジメント:選択2〜4題
2026年度は令和7年度までに発刊された図書に基づいて出題され、受験案内には農業集落排水施設設計指針(令和2年度改訂版)や施工指針、便覧、コンクリート防食の手引き、ストックマネジメントの手引き(案)が例として挙げられています。センターは令和2年度と令和4年度の試験の一部を公表しています。
登録と上級農業集落排水計画設計士
規程では、登録の有効期間は試験に合格した年度末から5年間で、期間満了前に更新できます。更新しない人は名簿から削除されます。センターは登録更新時に講習会などのフォローアップを行っており、2026年度は11月27日に技術講習会を予定しています。
平成15年度からは、登録者のうち建設工事等の設計等業務の実務経験が13年以上、そのうち農業集落排水施設の設計等業務が8年以上ある人を、申請に基づいて上級農業集落排水計画設計士として登録しています。上級登録者は、農業集落排水施設標準積算指針の特別仕様書(記載例)で、設計等業務の管理技術者と照査技術者に適した資格として位置づけられています。
次回に向けた準備
規程とセンターの案内では試験を隔年で行うとしており、2026年度を逃すと次は2028年度になる見込みです。具体的な日程はその年度の受験案内で確認する必要があります。
当サイトの提案:次回の受験を考える人は、まず自分の学歴が指定学科に当たるか、または浄化槽管理士・浄化槽設備士の免状で受験できるかを確認してください。次に、下水道や浄化槽、維持管理の経験も含めて指定業務の期間を数え、勤務先の証明を受けられるかを相談しておきます。学習は出題数の多い設計の分野から始め、受験案内に挙がっている設計指針と、センターが公表している過去の試験の一部で記述問題の形式を確かめる順番が効率的です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。