この名称が指す教育
「四アルキル鉛等取扱作業者」という免許や国家試験はありません。労働安全衛生規則第36条第25号は、労働安全衛生法施行令別表第五の四アルキル鉛等業務を特別教育が必要な業務に挙げ、四アルキル鉛中毒予防規則第21条が教育の科目を定めています。この記事では、その教育を修了した人をこの名称で呼んでいます。教育は事業者が行い、国の試験や合格率はありません。
対象になる四アルキル鉛等業務
施行令別表第五は、四アルキル鉛を四メチル鉛、四エチル鉛などとこれらを含むアンチノック剤と定め、次の8つの業務を四アルキル鉛等業務としています。
- 四アルキル鉛を製造する業務(四アルキル鉛が生成する工程以後に限る)
- 四アルキル鉛をガソリンに混入する業務(ストレージタンクへの注入を含む)
- 上の2つに使う機械や装置の修理、改造、分解、解体、破壊、移動の業務
- 四アルキル鉛や加鉛ガソリンで内部が汚染されたタンクなどの内部での業務
- 四アルキル鉛等を含む残さい物や廃液を取り扱う業務
- 四アルキル鉛が入ったドラム缶などの容器を取り扱う業務
- 四アルキル鉛を用いて研究を行う業務
- 汚染された物や場所の汚染を除去する業務
特別教育の科目と時間
四アルキル鉛等業務特別教育規程は、科目ごとの範囲と時間を次のように定めています。
| 科目 | 主な範囲 | 時間 |
|---|---|---|
| 四アルキル鉛の毒性 | 性状、中毒の病理と症状 | 1時間 |
| 作業の方法 | ドラム缶と設備の取扱い方法 | 1時間 |
| 保護具の使用方法 | 保護具の種類、性能、使用方法 | 1時間 |
| 洗身等清潔の保持の方法 | 洗身、保護具の洗浄、身体等の清潔の保持 | 1時間 |
| 事故の場合の退避及び救急処置の方法 | 合図や警報の内容と退避場所、除毒剤・拡散防止剤・補修剤の使用方法 | 1時間 |
| その他必要な事項 | 関係法令と、当該業務で中毒を防ぐために必要な事項 | 1時間 |
合計は6時間です。東京労働局の特別教育一覧でも、四アルキル鉛等に係る業務は学科6時間・実技0時間とされています。
事業者は労働安全衛生規則第38条により、受講者や科目などの記録を作成して3年間保存します。国が修了者を登録する制度はありません。勤務先が変わったときは、前の事業者や講習機関が出した修了の書面が受講歴の証明になります。作業を指揮する四アルキル鉛等作業主任者は技能講習の修了が必要で、この特別教育とは別に選任されます。
健康診断と就業の制限
四アルキル鉛中毒予防規則第22条は、施行令第22条第1項第5号の業務に常時従事する労働者に、雇入れの際、配置替えの際、その後6月以内ごとに1回の健康診断を行うよう事業者に求めています。項目には業務歴の調査、神経症状や精神症状の有無の検査、血液中の鉛の量と尿中のデルタアミノレブリン酸の量の検査などが含まれます。同規則第26条は、中毒にかかっている労働者や、医師が従事は適当でないと認めた労働者をこの業務に就かせることを禁じています。
受講前の確認
当サイトの提案:まず、担当する業務が別表第五の8区分のどれに当たるかを勤務先に確認してください。ガソリンの貯蔵設備の清掃や解体で、過去に加鉛ガソリンを扱っていたタンクに入る場合も対象になりえます。教育を受けたら、修了の書面とあわせて特殊健康診断の受診予定も確認し、作業を指揮する立場になる予定があれば特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習の受講時期も勤務先と相談しておくと準備が整います。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。