土地改良換地士の位置づけ
土地改良法第52条第1項により、土地改良区は事業の性質上必要があるとき、事業の施行地域について換地計画を定め、都道府県知事の認可を受けます。同条第4項は、換地計画を定めるには、議決の前に、農用地の集団化に関する事業についての専門的知識と実務経験を持ち、政令で定める資格を有する人の意見を聴かなければならないと定めています。
この政令で定める資格を、土地改良法施行令第48条の4は「農用地の集団化に関する事業に係る知識及び実務について農林水産大臣が農林水産省令で定めるところにより行う試験に合格した者」としています。この試験が土地改良換地士資格試験で、施行規則第43条の2の3により毎年1回行われます。農林水産省の通知では、土地改良換地士をこの試験の合格者と定義しています。
受験資格と試験の免除
受験案内によると、この試験は年齢、学歴などに関係なく誰でも受験できます。次の人は申請により試験の一部が免除されます。
- 前回の試験の知識試験に合格した人は、今回の知識試験を免除
- 換地処分に係る実務(換地計画の認可や換地計画作成の指導事務を含む)に、試験実施の公告の日(2026年度は7月10日)までに通算10年以上従事した人は、実務試験を免除
実務試験の免除を受ける場合の実務は、換地計画書の作成、代位登記申請、換地処分登記申請に関する事務のすべてを含むものでなければなりません。
2026年度試験の日程と内容
| 項目 | 2026年度(令和8年度) |
|---|---|
| 受験願書等の交付 | 7月10日〜8月25日(地方農政局等と都道府県土地改良事業団体連合会) |
| 受験願書等の提出 | 7月10日〜9月4日(消印有効、締切済み) |
| 試験日 | 10月18日(日)知識試験9時30分〜12時、実務試験13時30分〜16時30分 |
| 試験地 | 札幌市、仙台市、さいたま市、金沢市、名古屋市、京都市、岡山市、熊本市、那覇市 |
| 合格者の公表 | 11月17日に農林水産省のウェブページで受験番号を公表予定 |
| 受験手数料 | 収入印紙6,500円 |
知識試験は択一式のマークシート方式で、土地改良法、民法、不動産登記法、土地改良登記令、戸籍法、農地法など換地の事務処理に必要な関係法令と、測量および土地改良法の換地関係規定を扱います。実務試験は記述式の筆記試験で、換地計画書の作成と、従前地各筆調書の作成、戸籍簿等調査、代位登記申請書の作成、測量(求積計算)を扱います。いずれも科目の区分ごとに満点の60%以上で合格です。知識試験だけ基準を満たした人は知識試験の合格者となり、次回の知識試験の免除を申請できます。
2025年度の結果と過去問題
農林水産省の公表によると、2025年度(令和7年度)は10月19日に全国9か所で実施され、出願者264名、受験者246名、合格者47名でした。同省のページには令和5年度から令和7年度までの試験問題と正解等が掲載されており、実務試験は令和7年度分から解答例も載っています。問題と正解に関する照会には応じていません。
受験を考える人へ
2026年度の申込は締め切られています。2026年度は7月10日に受験案内が公表され、同じ日から願書の交付が始まりました。次回の日程は同省のページで確認してください。
当サイトの提案:まず、換地処分に係る実務を通算10年以上経験しているかを確認し、該当する場合は実務経験証明書の記入例に沿って証明を準備してください。経験が足りない場合は知識と実務の両方を受けるため、農林水産省が掲載する過去3年分の問題で、記述式の換地計画書作成と求積計算に必要な時間を一度測っておきます。知識試験だけ先に合格すると次回は免除を申請できるので、2年がかりで受ける計画も立てられます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。