陶芸療法士の名称を使う団体
経済産業省のgBizINFOには、一般社団法人日本陶芸療法士協会が法人番号9180005014399の法人として登録されています。本店所在地は愛知県常滑市陶郷町4丁目181番地です。碧南市の東部市民プラザが案内した令和7年度前期陶芸教室の特別講演では、協会の理事長として常滑焼伝統工芸士の都築豊氏が紹介され、衰退が進む陶業界に新たな価値を提供するために協会を設立した経緯を話すと書かれています。
一方で、協会の公式サイトは2026年10月8日の確認時点で接続できず、陶芸療法士の認定に必要な研修や試験の内容、受講の条件、費用、日程を一次資料で確かめることはできませんでした。以前この記事に書かれていた養成講座や試験の説明は裏付けがないため撤回し、確認できた事実だけを載せています。
陶芸療法士は国家資格ではありません。協会が認定する名称であっても、法律で業務や名称が守られた資格とは扱いが異なります。講座や認定を検討する場合は、協会から規程や募集要項を書面で受け取り、内容を一つずつ確かめる必要があります。
陶芸などの作業を治療に使う国家資格
医療やリハビリテーションの場で、陶芸を含む手作業を治療として行う専門職として、法律で定められているのが作業療法士です。理学療法士及び作業療法士法は、作業療法を「身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせること」と定義しています。
作業療法士は、国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受け、医師の指示のもとで作業療法を行う人です。同じ法律は、作業療法士でない人が作業療法士という名称や、職能療法士など紛らわしい名称を使うことを禁止しています。病院や施設で陶芸を治療の一部として扱いたい場合は、この国家資格の制度を前提に考えることになります。
芸術療法の学会資格との違い
芸術活動を使った心理的支援の分野では、日本芸術療法学会が会員を対象に「芸術療法士」を認定しています。この資格の申請には、3年以上の正会員歴、芸術療法の臨床経験3年以上、学会発表2回以上、論文1編以上、臨床レポート2編などが必要で、5年ごとの更新もあります。
この学会資格は陶芸に限ったものではなく、陶芸療法士と同じ資格として扱うことはできません。陶芸を使った表現活動に関心がある人が学会資格を目指す場合は、陶芸の技能だけでなく、臨床経験や研究発表の実績が問われる点を知っておく必要があります。
講座や認定に申し込む前の確認点
陶芸療法士の講座や認定を検討するときは、運営団体が日本陶芸療法士協会かどうかを法人名と所在地で確かめたうえで、認定の根拠となる規程、試験や審査の方法、受講料と認定料、更新の有無を書面で確認してください。修了後にどの職場でどのように扱われるかは団体の説明だけでは分からないため、実際に働きたい施設に問い合わせるのが確実です。
当サイトの提案:医療や福祉の現場で陶芸を治療として行いたいなら、まず作業療法士の養成課程と国家試験の情報を調べてください。趣味や地域活動として陶芸教室で人を支えたい場合は、民間の講座を選ぶ前に、運営団体の規程と費用の内訳を取り寄せ、資格名が法律上の名称と紛らわしくないかも確かめると安心です。当サイトでは、日本陶芸療法士協会の募集要項を一次資料で確認できた時点でこの記事を更新します。
参照資料と確認日
2026年10月8日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。