不動産カウンセラーとはどんな資格か
不動産カウンセラーは、特定非営利活動法人日本不動産カウンセラー協会(JAREC)が認定する称号です。協会は、不動産のカウンセリング全般に関する高度な専門知識と高い職業倫理を持つ人に与える称号と説明しています。JARECの会員には資格認定会員、准資格認定会員、個人賛助会員、法人会員、一般会員があり、「不動産カウンセラー」を名乗れるのは資格認定会員だけです。
旧記事では認定団体を公益社団法人や公益財団法人と書いていましたが、JARECは特定非営利活動法人です。協会の沿革によると、1989年11月に社団法人日本不動産鑑定協会(現在の公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会)の中に不動産カウンセラー部会として設立され、2006年4月にNPO法人へ移行しました。
協会は、不動産カウンセリングを、販売、賃貸、管理、プランニング、融資、鑑定評価などの不動産に関する問題について、公平で偏らない助言や専門的な指導を行うことと定義しています。不動産カウンセラーの業務は、まちづくり、不動産開発、不動産マネジメント、個人資産アドバイザリー、グローバルの5部門に分けて紹介されています。資格取得後に一定の要件を満たすと、英国のRICS(王立チャータード・サベイヤーズ協会)のメンバーへのダイレクトエントリーが可能になるとも説明されています。
認定を受けるための要件
不動産カウンセラーになるには、資格認定会員2名の推薦を受けたうえで、次のいずれかに当てはまる必要があります。
- 弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、技術士、税理士、一級建築士、司法書士、行政書士、土地家屋調査士、社会保険労務士、中小企業診断士、弁理士、宅地建物取引士、マンション管理士のいずれかの国家資格を持ち、専門資格の登録後5年以上を経過し、3年以上の実務経験がある人
- JARECの不動産戦略アドバイザーとして認定・登録され、登録後5年以上を経過し、3年以上の実務経験がある人
- 上記以外の資格者、有識者、学識経験者などで理事会が認めた人
このため、宅地建物取引士に合格したばかりの人や、推薦者のいない人はすぐには申し込めません。国家資格を持たない人には、まず不動産戦略アドバイザーの認定研修を受け、登録後5年以上と実務3年以上を満たして不動産カウンセラーへ進む道があります。不動産戦略アドバイザーの認定研修は受講料100,000円で、Web研修と1日の集合研修、レポート提出を経て認定されます。
認定までの流れと費用
申込は通年で受け付けています。協会のホームページから資格要件審査を申し込み、送られてくる書類を事務局に提出すると、担当委員会が審査して結果を通知します。審査に通ると認定研修の受講料が請求され、研修は原則としてWebで受講します。研修では不動産カウンセリング実務概論、不動産ソリューション、CRE戦略と不動産分析、PRE概論などの講座を受けます。不動産戦略アドバイザーの資格を持つ人や同研修の受講者は認定研修が免除され、資格審査の結果によって研修が軽減される場合もあります。その後、レポート提出と審査、口頭試験を経て、合格者に認定通知が届きます。
| 費用 | 金額(協会の案内) |
|---|---|
| 資格要件審査料 | 10,000円 |
| 資格認定研修受講料 | 80,000円 |
| 入会金 | 50,000円 |
| 年会費 | 54,000円。期の途中で認定された場合は月割り |
入会金と会費の入金が確認されると会員登録が行われ、認定証書と会員証が送られます。資格を維持するには毎年の年会費が必要になる点も、ほかの試験型の資格とは違う点です。
申込前に確認しておきたいこと
不動産カウンセラーは協会が認定する称号で、要件の中心は既存の国家資格と実務経験です。協会は、不動産カウンセラーが必要とする能力として、資産評価の分析、投資シナリオの設計、市場調査、関係当事者との交渉と仲裁、開発プランの策定などを挙げています。国家資格の業務に、不動産カウンセリングという横断的な相談業務を加える人向けの称号と考えると分かりやすいでしょう。
当サイトの提案:最初に、自分の国家資格の登録日から5年以上たっているか、実務経験が3年以上あるかを確認してください。次に、推薦を頼める資格認定会員がいるかどうかを確かめます。推薦者の当てがない場合は、協会の研修会やセミナーに参加して会員と接点を持つか、事務局に相談してから資格要件審査を申し込むと手戻りが少なくなります。費用は初年度だけで19万円程度になるため、年会費を払い続けて称号を使う価値があるかを業務内容と照らして判断してください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。