移動監視者が必要になる場面
一般高圧ガス保安規則第49条は、車両に固定した容器で高圧ガスを運ぶときの技術上の基準を定めています。その第17号で、一定量以上の高圧ガスを移動するときは、資格を持つ人に移動を監視させるよう求めています。監視する人が「移動監視者」です。高圧ガス保安協会(KHK)の講習案内では、タンクローリーで運ぶ場合と、トラックなどに容器をばら積みして運ぶ場合のどちらでも必要とされています。
| 区分 | 監視が必要な数量 |
|---|---|
| 圧縮ガス | 可燃性ガスと酸素は容積300立方メートル以上、毒性ガスは容積100立方メートル以上 |
| 液化ガス | 可燃性ガス、LPガス、酸素は質量3,000キログラム以上、毒性ガスは質量1,000キログラム以上。圧縮水素スタンドの液化水素の貯槽に充填する液化水素も対象 |
| 特殊高圧ガス | モノシラン、ジシラン、アルシン、ホスフィン、ジボラン、モノゲルマン、セレン化水素の7種類は数量にかかわらず必要 |
同じ条文の第18号により、移動監視者は監視中、免状か講習修了を証する書面を常に携帯しなければなりません。第19号と第20号では、これらのガスを運ぶ事業者に、事故の際に荷送人へ確実に連絡する措置や、近くの事業者から応援を受ける措置をあらかじめ講じること、原則として繁華街や人ごみを避けて移動することも求めています。運転の距離や時間などの条件によっては、交替要員として運転者を2人あてる決まりもあります。移動監視者は、こうした措置が守られているかを現場で見る立場になります。
資格を得る2つの方法
第49条第17号が認めているのは、甲種・乙種・丙種の化学責任者免状か甲種・乙種の機械責任者免状を持つ人と、KHKが行う移動の講習を受けて検定に合格した人です。製造保安責任者のうち冷凍機械責任者や、販売主任者の免状はこの一覧に入っていません。免状を持っていない人は、KHKの講習ルートで取得するのが一般的な方法になります。
講習の内容と費用
講習は法令3時間と、移動に必要な学識と保安管理技術11時間で、インターネットを利用したオンデマンド方式で行われます。検定試験は法令と、移動に必要な学識と保安管理技術の2科目です。受講受検料は13,200円(非課税)で、必須テキストの「高圧ガス移動監視者講習テキスト」は別に購入します。かつて実施されていた液化石油ガス用の講習は、現在実施されていません。
2026年度の日程
令和8年度は年4回開かれます。予定表によると、各回の流れは次のとおりです。
| 回 | インターネット申込期間 | 講習映像の視聴期間 | 検定日 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2026年2月24日〜3月9日 | 4月21日〜5月15日 | 5月29日 |
| 第2回 | 5月12日〜5月25日 | 8月7日〜8月27日 | 9月6日 |
| 第3回 | 7月21日〜8月3日 | 10月20日〜11月9日 | 11月20日 |
| 第4回 | 11月10日〜11月24日 | 2027年1月29日〜2月18日 | 2027年2月26日 |
検定試験は会場に集まって受けます。KHKの案内では検定は全国15か所程度で行われ、会場は回ごとに異なるため、予定表で確認が必要です。インターネットに接続できず受講が難しい人は、KHK試験・教育事業部門に相談するよう案内されています。
申込前の確認
当サイトの提案:まず運ぶ予定のガスの種類と1回あたりの積載量を表と照らし合わせ、移動監視者が必要かを確認してください。必要な場合は、社内に化学責任者や機械責任者の免状を持つ人がいるかを確かめ、いなければ11月10日からの第4回の申込を検討し、検定会場が通える範囲にあるかを予定表で確認する順で進めると確実です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。