選任できる作業の範囲
酸素欠乏症等防止規則第11条は、第二種酸素欠乏危険作業の作業主任者を、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習の修了者から選任するよう定めています。第一種酸素欠乏危険作業についても、この講習の修了者を選任できます。下水道や浄化槽、汚水槽、パルプ液の槽など、硫化水素が発生しうる場所の作業を指揮するには、この講習が必要です。
第二種の作業主任者の職務は、第一種の職務を読み替えて準用する形で定められています。作業方法を決めて労働者を指揮すること、作業開始前などに酸素と硫化水素の濃度を測ること、測定器具や換気装置、空気呼吸器等を点検すること、空気呼吸器等の使用状況を監視することの4つです。
現場で守る濃度の基準
同規則第5条は、第二種酸素欠乏危険作業を行う場所について、酸素濃度を18パーセント以上、かつ硫化水素濃度を100万分の10以下に保つよう換気することを事業者に求めています。爆発や酸化を防ぐために換気できない場合などは例外とされています。作業主任者は、この基準を満たしているかを測定で確かめる役割を担います。
同規則第3条により、第二種の作業場では、その日の作業開始前に酸素と硫化水素の両方の濃度を測り、結果を記録して3年間保存します。労働安全衛生法施行令第6条第21号が酸素欠乏危険場所での作業を作業主任者の選任対象にしているため、作業ごとに有資格者を確保できるかを事業者は事前に確認しておく必要があります。
技能講習の内容と時間
酸素欠乏危険作業主任者技能講習及び酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習規程の第2章が、この講習の内容を定めています。
| 区分 | 講習科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 学科 | 酸素欠乏症、硫化水素中毒及び救急そ生に関する知識 | 3時間 |
| 学科 | 酸素欠乏及び硫化水素の発生の原因及び防止措置に関する知識 | 4時間 |
| 学科 | 保護具に関する知識 | 2時間 |
| 学科 | 関係法令 | 2時間30分 |
| 実技 | 救急そ生の方法 | 2時間 |
| 実技 | 酸素及び硫化水素の濃度の測定方法 | 2時間 |
学科は合計11時間30分、実技は4時間です。修了試験は学科試験と実技試験で行われます。日本赤十字社の救急法講習を修了して救急員認定証を受けた人などは、救急そ生の方法の科目の免除を受けられます。
第一種の講習を修了している場合
酸素欠乏危険作業主任者技能講習の修了者には、規程第7条により、硫化水素に関する部分に絞った講習が用意されています。硫化水素中毒に関する知識1時間、硫化水素濃度が100万分の10を超える状態の発生原因と防止措置1時間、関係法令30分、硫化水素濃度の測定方法1時間です。第一種の講習修了者が第二種の現場を担当することになった場合は、この講習を扱う登録教習機関を探すと受講時間を短くできます。
受講前の確認
当サイトの提案:手元に第一種の修了証があるかを先に確認してください。修了証があれば短縮講習の対象になるため、登録教習機関に短縮講習の開講予定があるかを問い合わせます。初めて受ける場合は、実技で使う硫化水素濃度測定器の種類と、救急法の免除を受ける際に必要な認定証の写しの提出方法を案内で確かめておくと、申込後の手続きがスムーズです。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。