道路橋点検士とはどんな資格か
道路橋点検士は、一般財団法人橋梁調査会が定めた資格制度です。国の令和6年度版橋梁定期点検要領にもとづく定期点検業務を、点検調書の作成まで含めて適切かつ正確に行える技術者を認定します。点検要領は橋梁点検員に、橋梁の実務経験、設計・施工の基礎知識、点検の技術と実務経験を求めており、橋梁調査会はこれを満たす証しの一つが道路橋点検士だと説明しています。
国家資格ではなく橋梁調査会が認定する民間資格ですが、国土交通省の技術者資格登録簿に登録されています。登録簿では、道路橋点検士が橋梁の鋼橋とコンクリート橋の点検の担当技術者として令和7年2月14日付で、道路橋点検士補も同じ区分で令和8年2月27日付で登録されています。
道路橋点検士になるまでの流れ
道路橋点検士になるには、道路橋点検士技術研修会を受講して修了試験に合格し、点検または診断の実務経験を持っていることが条件です。そのうえで登録を申請し、審査会で要件を確認されて登録となり、登録証が発行されます。研修会の修了後に登録申請する際には、指定資格の有無にかかわらず、既設道路橋の定期点検・診断に関する所定の年数の業務経歴が必要です。
研修会は東京で3日間程度開かれます。専用テキストによる講義、実際の橋での点検実習のあと、最終日に実技試験と学科試験があります。実技試験では実習で確認した損傷を整理してデータ記録様式を作り、学科試験では道路橋の維持管理に関する法令、橋梁の基本構造や損傷、点検の安全管理などを問われます。
研修会の受講資格
研修会を受講するには、学歴に応じた橋梁に関する技術的な実務経験が必要です。
| 学歴 | 指定学科 | 指定学科以外 |
|---|---|---|
| 大学院・大学、高専専攻科 | 3年以上 | 5年以上 |
| 短期大学・専門学校、高等専門学校 | 5年以上 | 7年以上 |
| 高等学校 | 7年以上 | 9年以上 |
建設部門などの技術士、土木鋼構造診断士、コンクリート診断士、コンクリート構造診断士、RCCM、鋼構造またはコンクリート構造の分野の土木学会認定1級以上の技術者、1級土木施工管理技士を持つ人は、この実務経験年数が不要になります。
2026年度の研修会と費用
第70回道路橋点検士技術研修会は、2026年10月6日から8日まで東京都台東区の浅草橋ヒューリックホールで開かれ、現地実習は足立区の草加高架橋で行われます。定員は180名で、8月4日の9時から11時に受け付け、申込者が定員を超えた場合は抽選で受講者を決める方式でした。受講料は消費税込みで60,500円、賛助会員は所属社員1名分が42,350円です。高所での研修を伴うため、介護が必要な人や妊婦の応募は控えるよう案内されています。
更新と点検士補について
道路橋点検士の登録の有効期限は4年で、4年ごとに更新講習会を受講して更新する必要があります。道路橋点検士補には検定試験がありますが、2026年10月4日時点で橋梁調査会の試験案内ページには公開中の試験がなく、当サイトでは点検士補の受験資格、試験日、受験料を確認できていません。
受験を考えている人へ
当サイトの提案:道路橋点検士を目指す人は、まず自分の学歴と指定学科かどうかを確認し、上の表で必要な実務経験年数を満たしているかを数えてください。技術士やコンクリート診断士などを持っていれば実務年数は不要ですが、登録時の定期点検・診断の業務経歴は別に必要なので、関わった点検業務の契約書類を残しておきます。研修会の募集は申込受付が2時間だけなので、橋梁調査会のお知らせを定期的に確認し、点検士補を受けたい人は検定試験の案内が出た時点で要件を確かめてください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。