確認主任者とはどんな立場か
確認主任者は、航空法第20条に基づく「認定事業場」で働く役職です。国土交通大臣は申請を受けて、航空機の設計、製造、整備、改造や、装備品の設計、製造、修理などの能力が技術上の基準に合っているかを事業場ごとに審査し、認定します。認定を受けた事業場は、業務規程を定めて国土交通大臣の認可を受けなければなりません。
航空法施行規則第32条は、この認定の基準のひとつとして「確認主任者が選任されていること」を挙げています。確認主任者は、航空法規と品質管理制度の運用に関する教育と訓練を修了し、区分ごとの要件を備えた人、または国土交通大臣がこれと同等以上の能力があると認めた人の中から選ばれます。つまり、個人が試験を受けて名乗る資格というより、認定事業場が要件を満たす社員を選任する仕組みです。
以前この記事には、マークシート50問の試験や科目別の基準点、学習時間の目安などを載せていましたが、確認主任者についてそのような試験を定めた規定は、今回確認した航空法と航空法施行規則には見当たりません。別の資格の試験対策と混同していたため、内容を差し替えました。
認定業務の区分ごとの要件
航空法施行規則第32条の表では、航空法第20条第1項の各号に対応して、確認主任者の要件が次のように分かれています。経験年数はいずれも、その認定業務についての経験です。
| 認定業務の区分 | 確認主任者の主な要件 |
|---|---|
| 第1号 航空機の設計と設計後の検査 | 大学または高等専門学校の工学に関する学科を卒業し、大学卒業者は6年以上、その他は8年以上の経験と、構造・電気などの専門知識 |
| 第2号 航空機の製造と完成後の検査 | 大学または高等専門学校の航空・機械に関する学科を卒業し、大学卒業者は3年以上、その他は5年以上の経験。装備品に関する確認では、工学系学科の卒業と国土交通大臣が定める期間以上の経験 |
| 第3号 航空機の整備と整備後の検査 | 一等航空整備士、二等航空整備士または航空工場整備士の技能証明と、3年以上の経験 |
| 第4号 航空機の整備または改造 | 一等・二等航空整備士、一等・二等航空運航整備士または航空工場整備士の技能証明と、3年以上の経験。改造をした航空機については、一等・二等航空整備士の技能証明、その型式の改造に関する教育訓練の修了、改造の経験3年以上でも足ります |
| 第5号 装備品等の設計と設計後の検査 | 大学または高等専門学校の工学に関する学科を卒業し、大学卒業者は6年以上、その他は8年以上の経験と専門知識 |
| 第6号 装備品等の製造と完成後の検査 | 大学、高等専門学校、専修学校、高等学校などの工学に関する学科を卒業し、装備品の種類に応じて国土交通大臣が定める期間以上の経験 |
| 第7号 装備品等の修理または改造 | 航空工場整備士の技能証明と所定期間以上の経験、または工学に関する学科の卒業と所定期間以上の経験 |
確認主任者が行う確認の内容
航空法施行規則第40条は、航空機や装備品が航空法第10条第4項の基準に適合しているかの確認を、確認主任者に行わせると定めています。確認の結果は、航空機基準適合証、装備品等基準適合証、設計基準適合証、または搭載用航空日誌に署名か記名押印をする形で示します。たとえば整備の区分では、整備の過程と整備後の現状について、その航空機が基準に適合することを確認します。
設計の変更などの確認では、その確認に係る設計を担当した人は確認主任者として確認できないと定められています。設計した本人が自分の設計を確認しないようにするための規定です。
試験・費用・日程について
確認主任者そのものについて、全国一律の試験日程や受験料は定められていません。要件の中心は、航空整備士などの技能証明、学歴、認定業務の経験年数、そして事業場が行う航空法規と品質管理制度の教育訓練です。整備系の区分を目指す場合は、まず航空整備士などの技能証明を取得し、認定事業場で経験を積むことになります。技能証明の試験は別の制度なので、その試験案内で日程や手数料を確認してください。
確認主任者が選任されていることは、事業場が国土交通大臣の認定を受けるための基準のひとつです。認定を受けた事業場は、航空法第20条第2項により業務の実施に関する業務規程を定めて認可を受けます。選任の具体的な進め方は事業場ごとに異なるため、勤務先の品質管理部門で確認するのが確実です。
これから目指す人へ
当サイトの提案:まず、勤務先または志望先の事業場が航空法第20条第1項のどの区分の認定を受けているかを確認してください。次に、その区分に対応する技能証明(たとえば第3号なら一等・二等航空整備士または航空工場整備士)と、必要な経験年数を自分の経歴と照らし合わせます。そのうえで、社内の航空法規・品質管理制度の教育訓練の受講時期と、業務規程に書かれた選任手続を上司や品質管理部門に尋ねると、必要な準備の順番がはっきりします。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。