公害防止管理者が必要になる工場
公害防止管理者制度は、昭和46年に制定された「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」によって始まりました。産業環境管理協会の資格制度の概要によると、選任が義務づけられる特定工場は、製造業(物品の加工業を含む)、電気供給業、ガス供給業、熱供給業のいずれかに属し、ばい煙発生施設、粉じん発生施設、汚水等排出施設、騒音発生施設、振動発生施設、ダイオキシン類発生施設などを設置している工場です。
資格は大気関係第1種〜第4種、水質関係第1種〜第4種、騒音・振動関係、特定粉じん関係、一般粉じん関係、ダイオキシン類関係、公害防止主任管理者の全13区分に分かれています。工場の施設や規模に応じて必要な区分が変わるため、勤務先で求められる区分を先に確認する必要があります。
2026年度国家試験の日程と受験手数料
2026年度の公害防止管理者等国家試験は、6月3日の官報公示を経て、インターネット申込が7月1日から7月31日まで受け付けられました。申込は締め切られており、試験は10月4日(日)に行われます。合格予定者の受験番号は11月中旬に協会ホームページに掲載され、合格者の官報公示は12月15日の予定です。
| 試験区分 | 受験手数料(非課税) |
|---|---|
| 大気関係第1種・第3種、水質関係第1種・第3種、ダイオキシン類関係、公害防止主任管理者 | 12,300円 |
| 大気関係第2種・第4種、水質関係第2種・第4種、騒音・振動関係、特定粉じん関係、一般粉じん関係 | 11,600円 |
試験地は札幌市、仙台市、首都圏、愛知県、大阪府、広島市、高松市、福岡市、那覇市とその周辺都市です。試験は科目ごとの五肢択一式で、マークシートで解答します。関数電卓や通信機能のある機器は使えません。
科目合格と資格認定講習
国家試験には科目別合格制度があります。一部の科目に合格すると、同じ試験区分を受験する場合に限り、最初に合格した年を含めて3年まで申請により合格科目の受験を免除できます。ある区分に合格して資格を得た人は、別の区分を受験するときに共通科目の免除を申請でき、こちらには年限がありません。
もう一つの取得方法である資格認定講習は、区分ごとに定められた技術資格、または学歴に応じた実務経験年数を持つ人が対象です。2024年度からは「e-ラーニング+CBTによる講習」に一本化され、11月から3月の時期に実施されます。規定の講習時間を聴講し、修了試験で基準を満たすと修了証書が発行されます。
合格後の手続き
産業環境管理協会の説明では、公害防止管理者には免許証や登録の手続きがなく、合格証書や修了証書が資格を証明します。国家試験の区分合格者には例年12月半ばの合格発表後に合格証書が送付されます。更新の手続きも案内されていません。
工場の中での位置づけ
法律が定める公害防止組織は、公害防止統括者、公害防止主任管理者、公害防止管理者の三つの職種で構成されます。公害防止統括者は工場の公害防止業務を統括する役割で、工場長などが想定され資格は不要です。公害防止主任管理者は統括者を補佐して公害防止管理者を指揮する役割で、資格が必要です。公害防止主任管理者の選任が義務づけられるのは、ばい煙発生量が1時間当たり4万立方メートル以上で、かつ排出水量が1日平均1万立方メートル以上の一定規模以上の特定工場です。公害防止管理者は、公害発生施設や公害防止施設の運転、維持、管理、燃料や原材料の検査などを行い、公害発生施設の区分ごとに選任されます。常時使用する従業員が20人以下の特定事業者では、公害防止統括者は不要とされています。
受験を考えている人へ
当サイトの提案:2026年度の申込はすでに締め切られているため、次に受験する人は2027年6月初旬の官報公示と協会ホームページの実施要領を確認してください。最初に勤務先の工場で必要な区分を確認し、その区分の科目構成を実施要領の「試験科目別出題数」で確かめてから学習計画を立てると、科目合格制度を使って複数年で取得する計画も組みやすくなります。実務経験がある人は、資格認定講習の受講資格に当てはまるかも同時に確認しておくと選択肢が広がります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。