建設分野の資格とは
建設カテゴリには建築・土木・電気設備・防災・インフラ維持管理まで幅広い160以上の資格が揃っている。設計事務所や建設会社での設計・施工管理はもちろん、橋梁や道路・コンクリート構造物の点検診断、ビルの設備管理、自治体のまちづくり計画まで、仕事の間口がとにかく広い分野だ。「建設」というとゼネコンのイメージが先行しがちだけど、実際には構造物診断士・橋梁診断士・コンクリート診断士のような維持管理・診断系の民間資格が数十種類あって、インフラ老朽化が社会課題化している今、そっちの需要もかなり伸びてきている。
資格の棲み分けを見ると、国家資格は「その業務を行うための必置要件」になっているものが多い。建築士・電気主任技術者・消防設備士などがその典型で、持っていないと仕事ができないタイプだ。一方、民間資格はコンクリート診断士・構造物診断士・土木鋼構造診断士のように「専門性の証明」に使うものが中心で、資格がなくても業務自体は可能だが取得していると現場での信頼度や入札評価点に差が出てくる。公的資格はその中間で、インテリアプランナーや舗装施工管理技術者のように業界団体が認定するものが多い。
勉強時間のデータを見ると、技術士や電気主任技術者は1000時間超の本格的な資格だが、電気工事士(60時間・合格率63%)や防火管理者(16時間)など比較的取り組みやすいものも多い。建設系に初めて入る人は、まず電気工事士や測量士補あたりから手をつけてみるのがおすすめだ。どちらも国家資格で潰しが利きやすく、その後のキャリアの選択肢を広げやすい。建築設計を本命にするなら建築士が必須になるが、難易度4・700時間と腰を据えて取り組む必要があるため、建築検定などで基礎知識を固めてから挑むのが現実的な流れだ。
データで見る建設資格
主要資格クイック比較
| 資格名 | 区分 | 難易度 | 勉強時間 | 想定年収 | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| 技術士、技術士補 | 国家資格 | ★★★★★ 難関 | 1,000h | 620万 | 建設技術者の最高峰、唯一の文部科学省認定技術資格 |
| 構造物診断士 | 民間資格 | ★★★★ 難関 | 250h | 650万 | 老朽インフラ診断需要で注目の民間資格 |
| 建築士 | 国家資格 | ★★★★ 難関 | 700h | 600万 | 設計・工事監理に必須の国家資格、1・2・木造の3種類 |
| コンクリート診断士 | 民間資格 | ★★★★ 難関 | 300h | 600万 | RC構造物の劣化診断を担う代表的民間資格 |
| 監理技術者 | 国家資格 | ★★★★ 難関 | 400h | 550万 | 大規模建設現場への配置が法令で義務付け |
| 建築基準適合判定資格者 | 国家資格 | ★★★★ 難関 | 200h | 600万 | 建築確認検査員に必要な専門国家資格 |
建設資格のキャリアパス
昇降機・遊戯施設の定期検査を実施できる国家資格
特定建築物の防火設備定期検査を担う国家資格
建築設備の定期検査を行う法定資格。講習修了後に資格者証を取得
定期調査報告を担う建築物調査の国家資格
建築確認・検査の適合判定を行う建築行政の中核資格
解体工事業の技術管理者になれる国家資格(実務経験8年必要)
有害廃棄物の排出事業場に選任義務がある法定資格
廃棄物処理施設への配置が法定義務付けられた必置の国家資格
建築・水道設備における水質検査の適正実施を担う資格
ビル管理士保有者が3日間講習で取れる業務統括の国家資格
ビル空気環境測定に必須の国家資格。5日間講習で取得可能。
ビル設備の空調・給排水管理を監督する講習取得型の国家資格
建物の害虫・害獣防除作業を監督する法定国家資格
建築物排水管清掃業の登録に必須の国家資格
ビル空調ダクト清掃の監督者に必要な国家資格
特定建築物の選任義務あり。ビル管理の最上位国家資格
飲料水貯水槽の清掃監督者に必要な国家資格。事業登録の必置要件。
建築物清掃業の登録に必須の国家資格。講習2日で取得可能。
法令必須の現場系講習。試験なしで修了、小規模機械の操作に限定
労働現場の危険業務に就くための国家資格。37種類が存在。